この事例の依頼主
60代 女性
相談前の状況
姉妹で遺産分割協議をおこなっていたのですが、ご依頼者様は被相続人と同居していた妹が通帳を隠している疑いがあると主張し、一方妹側は隠しているものはないなどと主張して、話合いは何年もの間平行線でした。話合いの中で、積もり積もった長年の感情的な対立が表面化し、全く解決の糸口がつかめない状況になっていました。
解決への流れ
感情的な対立が厳しかったため、まずは調停を申し立てました。争いの深刻な部分とそうでない部分法的に問題となる部分とそうでない部分などの点が整理されていませんでしたので、まずは問題の切り分けを行ないました。その上で、相手が無理な主張をしている部分は、調停委員を通じて相手を説得ポイントとなる部分に絞って充分な議論の実施などの対応を行うことで、結果、双方が少しずつ譲歩することに納得し、遺産分割が成立しました。
相続は、どうしても感情的な対立が起きがちです。そのため、感情的な対立と法的な問題点が絡み合い、問題をより複雑にしてしまいます。ご依頼者様のお気持ちに十分配慮しながら、法的に通る部分、通らない部分、譲れる部分、譲れない部分を整理できたことが、解決につながったケースでした。