この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
相談者はマンション管理組合で、相手方はそのマンション内の1室を所有する方でした。問題は、その相手方が10年以上前から部屋の中及びベランダに次々とごみを持込むことを続け、ゴミ屋敷化し、隣接居室の住民の方に迷惑をかけているということでした。管理組合から何度申しいれても改善されず、他法律事務所に相談しても対応できないということで困り果てておられました。
解決への流れ
案件の問題として、賃貸借物件であれば、オーナーに契約を解除してもらって部屋の立ち退きを求める手段があったのですが、本件では、分譲マンションが舞台だったので、相手が所有する部屋を自由に使って良い権利をもっていました。そこで、区分所有法の規定を用いて対処することとし、訴訟による解決を図りました。裁判所でも比較的珍しい案件だったようで、裁判官と区分所有法の規定に基づいて何を求められるのかの具体的な内容について議論しつつ、最終的には相手方との和解がいったん成立しました。しかし、相手が和解条件に違反したため、強制執行の形で、ゴミ屋敷内のゴミを撤去するという解決にいたりました。
高齢で部屋を片付けられなくなった方が分譲マンション内でゴミ屋敷を作ってしまうことは今後、少なくない数が生じるのではないかと予想させる案件でした。強制執行に関しては、管轄の裁判所も扱った例がほとんどないということで、裁判所に対して、法令に基づけば何ができるということを説得することに労力を要した案件でもありました。最終的には、相手方本人もゴミが片付いたことをよろこんではいたので、良い結果だったのだろうと考えます。